正確に言うと、第29話の最後の1ページ〜最終話まるまる描き下ろしです。
・2005年9月号 第29話 グレイナインデビュー
違うのは、単行本p144〜(黄金探偵グレイナイン〜事件といわれている!!!!の次のページから)
カタナの剣が、キィのコンピュータのコアを壊す。
「どうし……て わからない わからないよ カタナ…」つぶやきながら消えて行くキィ。
(いいんだ… これでいいんだ… だってこれが 君と私の……)「……っ!!!」
コンピュータの破壊と共に、光に包まれるカタナ。
ページの下半分に、でかでかと「次回最終回 終章は君と共に」の文字。
・2005年10月号 最終話 SIDE:B 終章は春風と共に
丸々1話、完全に違いますので、読みたい方は今のうちに、ブレイドのお取り寄せを!カラーページも入ってるので、お得お得。
台詞丸写しが多くて、まとまってません。どの台詞も大切なので、切れませんでした。
本当に、取り寄せて頂くのが一番だと思います…
省いてますが、キャラの一人一人に、その後の話が書かれていたりします。
雑誌掲載分では、上記の29話の通り、クロラットの復活はありませんので、クロは死んでグレイナインが後を継いだ1年後の話となっております。
桜散る中、手紙(日記?)を書くグレイナイン、クローディア号の発車の知らせに顔を上げる。
あの事件の時と同じ、黒いサングラスに、黒いマント。
ただ、シャツは胸にひらひらの付いた、ちょっとオシャレなもので、蝶ネクタイも赤い色。
この1年間、グレイナインはユニックスの力を借りて、事件について調べていたが、あまり成果があがらないよう…
復興に向かう暗黒シティの中で、ちびっ子ナイツのエンジェスとキタラは、喫茶店を開いて生計をたてている。
カタナとはあれ以来一度も合わず、今はクロブレイドを出産し、シラバノの総裁となって活躍している。
列車に乗ろうとするグレイナインを呼び止めたのは、変装した(でもバレバレの)市長。
1年前にクロラットから小包で届いた遺書を、グレイナインに手渡すも「生きている人間が遺書なんておかしいでしょう?」と破り捨ててしまう。
「いいのか…それで…」の問いにさっぱりとした表情で頷き、去り際に
「じゃあ あなたとも いろいろありましたが……
それでは…… そういうことで」
額に指をあてて挨拶する様は、市長を見逃したクロラットの言動そのもので…
離れていくグレイナインの後ろ姿を眺め、膝から崩れ落ち、泣いてクロラットに懺悔する市長。
「ごめんよ クロラット!!」
クローディア号を見送る人の中に、トモエとユニックスの姿が。
トモエはショートカットに袴のような服装(髪型については、5巻表紙下で書いてあります)
ユニックスまでもが、膝をついてクロラットに懺悔する。
「いつも そうなんだ俺は…!
人殺しばっかりが 得意で…
ときたま 守りたいものなんて思ったものは
何一つだって 守り抜けない
許してくれ… クロックス……」
何があったのか…”ときたま〜”の台詞の背景にトモエの姉、キリアの顔。
そんな、ユニックスを、どこか鼻白んだ表情で見下ろすトモエ。
同じく、クローディア号を遠くから見送るのは、バルクームに乗ったカーメンもとい■■=■■■(十中八九
エト=アイル)。
「なるほど つまりこれが、あなたが彼女を仲間に引き入れた
真の目的 だったのですね
シナリオの 上書き
代役による 夢の成就
いわば クロラット=ジオ=クロックス 最後の策<執念>
ですが…… 果たして あなたは
これに……
どれほどの意味があると 信じることができますか
クロラくん?」
■
意味などない
外界へ向かうクローディア号の車内で自問自答する、グレイナイン。
わかっている いかに自分が意味のないことを やっているかくらい…
わかっている いかに自分がやっていることが 歪んでいるかくらい…
膝に載せた形見のサングラスに涙がこぼれ落ちる。
両手で顔を隠して、声もなく泣き続ける。
それでも、自分は 行かなくてはならない
あの夜 自分は
先生の死を否定し
先生の敗北を否定し
自らが先生となって、先生の夢を叶えると誓った…
だから、自分にはやるべき事が 一つ残っているはず…
「お行きなさい グレイナイン」
高いシラバノビルの屋上から、白い鳥を放つカタナ
「私と彼の願いをのせて
どこまでも どこまでも 遠く…」
その鳥の羽根が、カタナとグレイナインの元に舞い落ちる。
「そうだね…
全然考えたことなかったんだけど…
そうやって、自分の知らない世界を見て回るのも面白いかなぁ…と」
クロラットが唯一語った、未来の望み。
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天は高く
空は蒼い
昇った太陽は
弧を描き いずれは沈む
人生は昼と夜の繰り返し
ならば いつかは
この悲しみも
思い出と変わる日が
来るのだろうか
少女の冒険はまだ始まったばかり
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